小児矯正

PEDIATRIC ORTHODONTICS

小児矯正とは

Ⅰ期治療とⅡ期治療の違い

  • 小児矯正とは
  • 小児矯正とは、矯正治療のうちのⅠ期治療の期間に行う矯正を指します。
    Ⅰ期治療とは、永久歯への交換期が終わる12歳頃までに行う矯正治療です。
    人間の顎の骨の成長速度は12歳頃にピークを迎え、その後、緩やかになります。
    このピークの期間に、顎の成長を利用した矯正治療を行うのがⅠ期治療です。

遺伝?癖?

小児の歯並び、噛み合わせに何らかの異常があった時、その理由が遺伝なのか後天的なものなのか悩んだことはありませんか?
答えとしては、どちらも可能性があるといえます。
近年では遺伝によるものよりも、どちらかといえば後天的についた生活の癖の可能性が指摘されはじめました。
同じような生活習慣を繰り返すことで、親と子供に同じような特徴が現れるという説が支持され始めています。

小児矯正の種類

小児のうちしかできない、顎の成長を利用した矯正方法にはいろんな種類があります。
上顎の骨を広げる治療、下顎の骨の成長を抑える治療、筋力を鍛えて歯並びや噛み合わせの改善を行う治療などがあげられます。
特に当院の小児矯正で取り入れているのは、プレオルソと床矯正です。

プレオルソとは

口腔周囲筋を鍛えて歯並びを改善

  • プレオルソとは
  • プレオルソとは口腔周囲筋を鍛えて、歯並びや噛み合わせを改善する矯正治療です。
    マウスピース型の装置を、昼間の1時間だけ、就寝時の全ての時間に装着し、筋肉を鍛えながら、舌の位置の調節などを行うことによって歯並びを整えます。

装着の方法

マウスピースのように上下の歯にはめて使います。
夜間はお口の中から取れてしまわないように、唇にテープを貼ってお休みいただきます。
起きている時は1時間だけ装着すれば良いので、ワイヤー矯正装置などのような見た目からくる負担はありません。
また可撤式の装置のため、取り外して洗えて清潔です。

なぜ筋肉を鍛える必要があるの?

歯並びや噛み合わせは歯の生え方だけでなく、口腔周囲の筋肉の様々な要因によって決まっています。
例えばお口をポカンと開いてしまうアデノイド顔貌と呼ばれる状態は、上顎と下顎の筋肉が未発達のためお口を閉じることができずに生じてしまうものだとされています。
歯並びを直接治そうとするだけでなく、唇や頬の圧力を正しく受けられるように口腔周囲筋をトレーニングし、正しい噛み合わせに導くことが重要です。
悪癖を改善し、正しい筋肉の使い方を身に着けておくと、後戻りなども起こりにくくなります。

床矯正とは

顎や歯列弓を拡大して歯を並べる治療

  • 床矯正とは
  • 床矯正とは、レジンのプレートと針金のような金属を利用して行う治療です。
    この床装置を装着することで、歯列弓や顎骨を広げて、歯が生えてくるスペースを作ります。
    床装置にもいろいろな種類があり、口腔内の状態によって選択します。

可撤式の装置

床矯正装置は、固定式のワイヤー矯正装置と違い可撤式です。
取り外しができて清潔ですが、紛失やつけ忘れに注意する必要があります。
また、最低1日18時間以上の装着が必要など比較的長い時間の装着が基本となります。

床矯正(拡大床)

当院では拡大床を用いて子どもの歯並びを矯正していきます。
拡大床では、真ん中についているネジを回すことによって、口や顎の正しい成長を促し、永久歯がキレイに並ぶためのスペースを確保していきます。
簡単に歯を傾斜移動させる時にも使います。
1日18時間以上の装着が必要で、歯磨きと食事の時は外します。
またスプリングなどを組み込んで、その力で歯を動かし、使用するタイプの装置もあります。

小児矯正がなぜ必要なのか

将来の抜歯を回避できる可能性がある

矯正は、大人になってからでもできますが、小児のうちだけしかできない治療があります。大人になると顎骨の成長が止まってしまうため、12歳以上は基本的に顎骨の成長を促して矯正治療を行うことはできません。
12歳以前の時期に顎の骨を広げる治療を行っておくと、Ⅱ期治療を行わなくてよくなる可能性があがります。
また、もし歯がきれいに並びきらずにⅡ期治療に突入したとしても、Ⅰ期治療により比較的スペースが確保できているので、抜歯を回避できる可能性が高くなります。

歯槽骨の増生が活発

子供の頃は、大人と比べて歯槽骨の増生が活発です。
歯もより動きやすく、動いた後の回復も大人よりスムーズです。
矯正治療を子供のうちに行っておいた方がいい理由としては以上の2点が挙げられます。

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